フィルター目詰まりを加速度センサーで検知可能
2023.03.22
こんにちは、アプリケーションエンジニアの森です。
バーチャル風鈴アプリで使用しているIoTデバイスと同じデバイスを使用して、
「エアコンダクト内のフィルターに付着したホコリ目詰まり具合を検知できるのか?」
実験を行いました。
結論から言うと結果は、検知可能でした。
構成
- 段ボールを使ってダクトを模擬化
- 片側に扇風機を置き、風を送り込む
- フィルターを1枚から5枚まで増やしていくことでホコリの模擬化
- ダクト(段ボール)内の構成、位置関係は上の図を参照
実験環境
手順
- ハンディ扇風機を中モードで送風し、任意の1分間の加速度データを収集する
- フィルターを増やすたびに同じことを繰り返す
結果
上記グラフは、
フィルター0(目詰まりがない状態)時
フィルター4(目詰まりが起きている状態)時
の結果です。
目詰まりがない状態の方が風の力を受けていることがわかります。
しかし、動画では目詰まりが起きている状態の方が動きが激しいように見受けられます。
(実験時動画:https://youtu.be/1uC43mJS1HA を参照 )
グラフからの結果と目で見る結果(ビデオ)の違い
送風を開始するとIoTデバイスは、風を受けてデバイス角度 θ°分出口側に押されています。
目詰まりがない状態、及び目詰まり状態のデバイス角度 θ°は、下表に示します。
目詰まりがない状態は風をストレートに受けるため、目詰まり状態と比べデバイス角度が
大きくなると推測します。
目詰まり状態ではランダムな方向から風を受けるためデバイス角度が小さくなり、
その分X方向に力を受けるのでデバイスの動きが激しくなっていると推測します。
目詰まりなし状態、目詰まり状態(レベル1〜レベル4)の10秒毎のZ軸平均
目詰まりなし状態、及び目詰まり状態(レベル1〜レベル4)の10秒毎のZ軸平均値を
下記グラフに示します。
送風停止時のZ値は0.0になります。
送風状態で目詰まり状態レベルが増す毎にZ値が大きくなり、送風停止時の値に近くなっていることから
風を受ける力が徐々に弱くなっていると推測できます。
結論
以上の結果からフィルター目詰まりを加速度センサーで検知可能と判断します。